Cacahouète Paris(カカオエットパリ)訪問記!その2
さてさて、“パティスリー カカオエット パリ”のお店に入ったところまでで、昨日のブログが終わってしまいましたが、今回は続編です。
本題のケーキです。
私はケーキ屋さんでは、ケーキを見た瞬間、たいてい自分の好みの味かどうか、アンテナが“ぴん”と動くのですが、ここのケーキにはもう驚かされました…。本当に美しい。ムースの層の高さ、飾りの乗っている角度、絞り出されたモンブランのクリームの渦や、ケーキの上にのったクリーム、そしてシューから見えるカスタードなど、どれも全部同じにリズムで、同じように絞られている。これが職人技なのね。私がパリでよく食べるサロン・ド・テやショコラティエのケーキよりも、ずっと洗練されていて美しいです。ため息。こちらのケーキには日本でよく目にするセロファンも巻いていない(というより、セロファンを巻くようなものがない。切り分けのケーキがなくて、全部が1個1個独立したケーキなんだわ。)ので、ケーキの表情がダイレクトに見えて、とてもうれしい。
プラザアテネの世界って、私は一度も足を踏み入れたことのない未知な場所。ここはその新しい世界を私に体感させてくれたのかな。それともこれがジェロームさんの世界なのね。
貴子さんに、「ケーキがとても美しい」といったら、やっぱりジェロームさんが相当こだわっているとのことでした。そして、「どれか一つのケーキがスペシャルなのではなく、ここにある全てがスペシャルで、スペシャルなものしか出さないのだ」と。
私たちは、散々悩みながら4つのケーキを買うことにしました。
タルト カカオエット(奥)
ショコラ フランボワーズ(手前)
どのケーキも、今まで食べたことのない、とても洗練された上品な味です。素敵なケーキ。甘さも上品です。
ショコラ フランボワーズは私にとって黄金の組み合わせ。お皿に取ると、ショコラのとてもいい香り。やっぱりフランボワーズはショコラにとっても合います。ショコラは予想したより濃厚ではなく、フランボワーズの酸味も手伝ってあっという間にぺろっと食べてしまいました。
タルト カカオエットは、下のタルト生地のさっくさくのなかの、カリカリのピーナッツキャラメリーゼがさらに歯ごたえを出し、いい味わいです。フォークが立たないくらい硬く感じたのに、なぜか口に入れるとさくさくと切れます。
マロン マンダリン(奥)
トウ ショコラ(手前)
グラスに入ったケーキたちの登場です。まずはマロン マンダリンですが、マンダリンのジュースを先にストローで飲み、そのあと上のマロンクリームを味わうと聞いていたので、その通りに。とても斬新なデザートです。ジュースはソースのようにどろっと濃厚なものをイメージしていたけれど、こんなにさらさらなジュースの上にどうしてクリームがちゃんと留まっているの?不思議です。
そしてトウ ショコラ。このショコラの味わい。名前の通り全部ショコラ。濃厚なクレムー、クランブル、チョコレートクリーム、そしてショコラの小さな粒、その一つ一つのショコラの味わいがみんな違って、どことどこのパートを一緒に食べてもマッチする、しかも濃厚なのに食べ過ぎたというほどの重さも感じない。食べ終わってもショコラのなめらかな舌触りがずっと残っているような幸せな気分です。
最初に見たときに、とても洗練された、素敵で美しいケーキという印象でしたが、全部食べてみて、味もやはり素晴らしく洗練されている、大人味のケーキだと感じました。一つ一つの素材に、とてもこだわり抜いた、いいものを使っているから、あとくちもよく、上品で美しい印象なんじゃないかな。
このお店が有名店になるのも、そう時間がかからないでしょうね。夕方にはケーキがほとんどなくなってしまうようなので、訪れるなら、午前中がねらい目ですよ〜!
パティスリー カカオエット パリ (CACAHOUETE PARIS)
東京都目黒区東山1-9-6
TEL:03-5722-3920
am10:00-pm8:00
お休みは木曜と第3水曜日